精神疾患って一体何種類あるんだろう
そう思ったことはありませんか?
今や一生でかかわらないことの方が珍しいこころの病気。
今日は精神や神経の疾患としてアメリカ精神医学会が定めている精神疾患の種類をできる限りご紹介します。
ちなみにこちらの内容は「しらべよう」のところで詳しく見ることができます。
気になる方はこちら。
もくじ
神経発達症
生まれつき、言葉やコミュニケーション、行動などにの特定の場所に苦手があります。「発達障害」と言われるような障害もここに含まれます。
- 知的能力障害(知的障害):知能の発達に遅れが出ます
- 吃音症:言葉がスムーズに出てこないことがあります
- 自閉症スペクトラム障害(ASD ):対人関係やこだわりに障害があります
- 注意欠陥・多動性障害(ADHD ):不注意や多動が出ます
- 局所性学習症(LD):読み、書き、算数などある特定の分野だけに苦手が見られます
- チック症:チックと呼ばれる発作が起きます
- 発達性協調運動障害:手先の不器用さや運動のぎこちなさが現れます
他にもあまり聞かないものとして
- 言語障害
- 語音障害
- 社会コミュニケーション障害
- 情動運動障害
などがあります。
統合失調スペクトラム症
精神疾患のなかで有名な、統合失調症に関する疾患のグループです。妄想や幻聴などの他に、引きこもりなどの内側の症状もよく出ます。
- 統合失調症:幻覚や妄想が現れます
- 統合失調感情障害:統合失調症+うつ又はそうの状態になります
- 妄想性障害
- 短期精神病性障害
- 統合失調症様障害
- 精神病性障害
- 緊張症
双極性障害
気分が高揚するそう状態と、落ち込んでしまう抑うつ状態が交互に現れる疾患です。期間や程度によって診断名が変わってきます。
- 双極1型障害
- 双極2型障害
- 気分循環性障害
気分障害
精神疾患で最も有名と言っても過言ではない「うつ病」はこの気分障害に含まれます。エピソードや症状の現れ方によって診断名が変わってきます。
- うつ病
- 月経前不快気分障害:月経前に気分が落ち込みます
- 重篤気分調節障害
- 持続性抑うつ障害
不安障害
不安な気分になるだけでなく、パニック障害なども含まれるカテゴリーです。精神疾患の中でも有名なものが多いのではないでしょうか
- 社会不安障害:人前で何かすることに不安を感じます
- パニック障害 :パニック発作が現れます
- 広場恐怖症
- 全般性不安障害
- 分離不安症
- 選択性緘黙
- 限局性恐怖症
強迫性障害
何かをしなくてはいけないという強迫的な気分になり、行動を繰り返してしまう疾患です。有名なのは強迫性障害ですが、あまり疾患に聞こえない様な者まで含まれます。
- 強迫性障害:無意味な行為を繰り返してしまいます
- 身体醜形障害
- ためこみ症
- 抜毛症
- 皮膚むしり症
トラウマ・ストレス障害
トラウマやストレスに関連した障害です。トラウマとなる出来事の起きた時期や症状がどのくらい続いたかなどで分類されます。
- 心的外傷ストレス障害
- 適応障害
- 急性ストレス障害
他にあまり聞かないものとして以下のものがあります。
- 反応性愛着障害
- 脱抑制型対人交流障害
摂食障害
若い女の子がかかりやすいというイメージの摂食障害。しかし男性も他の世代の人も無関係ではありません。これにも実は症状によってたくさん種類があります。
- 神経性無食欲症害(拒食症)
- 神経性過食症(過食症)
- 過食性障害
- 異食症
- 反芻症
- 回避・制限性食物摂取障害
身体表現性障害
あまり耳馴染みのない疾患です。身体的な病気の様に感じるのですが、検査では何も異常が現れないのが特徴になっています。
- 身体表現症
- 病気不安症
- 転換性障害
- 虚偽性障害
解離性障害
自分が自分であるという自覚が失われる解離。解離の種類によって3種類に分けられています。
- 解離性同一性障害(多重人格障害)
- 解離性健忘
- 離人感・現実感消失症
パーソナリティ障害
テレビなどで耳にするパーソナリティ障害。一体何種類あるの?と思われる方も少なくないと思いますが、きちんと数は決まっています。今定義されているのは以下の十種類です。
- 妄想性パーソナリティ障害
- ジゾイドパーソナリティ障害
- 統合失調型パーソナリティ障害
- 反社会的パーソナリティ障害
- 境界性パーソナリティ障害
- 演技性パーソナリティ障害
- 自己愛性パーソナリティ障害
- 回避性パーソナリティ障害
- 依存性パーソナリティ障害
- 強迫性パーソナリティ障害
薬物依存
こちらも依存の対象によってたくさん種類があります。
- アルコール依存症
- カフェイン依存症
- タバコ依存症
- ギャンブル依存症
などが代表的です。他にもたくさん種類があるのですが(うまい翻訳が見つからなかったという事情で)割愛します。
睡眠障害
睡眠の障害も精神・神経疾患に含まれるものがあります。
- 不眠症
- 過眠症
- ナルコレプシー
- 概日リズム睡眠障害
- むずむす脚症候群
- 閉塞性睡眠時無呼吸症群
- 中枢性睡眠時無呼吸症群
- 悪夢障害
- レム睡眠行動障害
- 睡眠関連低換気
- レム睡眠行動障害
性別違和
最後に、性別違和も精神科の扱う区分になっています。
- 性同一性障害
※他にも性機能障害、性的指向障害、神経認知機能障害、行為障害などが精神・神経疾患に含まれます。このサイトでは詳しいメンバーがいないので、今回は割愛させていただきます。
まとめ
いかがでしたか。
思った以上に精神疾患というのは多いもので、一括りにしても悩んでいること、症状、支援は様々です。
そして、どの疾患にも苦しんでいる方がいます。
精神疾患が未知のものから少しでも身近なものになりますように。
参考文献
Diagnostic and statistical manual of mental disorders: DSM-5. (2013). Washington, DC: American Psychiatric Publishing.
日本精神神経学会 精神科病名検討連絡会, DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン, 精神神経学雑誌 116(6), 429-457, 2014.