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放っておかないで! 社交不安障害と併発するうつ病

10人に1人が当てはまるとも言われる社交不安障害。

その知名度の低さから、なかなか受診につながらないことが問題とされています。

しかし放っておくとうつ病も併発し、重症化することもあるのです。

 

今回は社交不安障害とうつ病の関係、発症のリスクについてまとめました。

 

社交不安障害とうつ病の併発率は高い

様々な研究データから、社交不安性障害とうつ病の併発率の高さが報告されています。

日本の病院で行われた調査では、うつ病を抱える人の8割以上が社交不安障害を抱えていたという報告があります。

特に、15歳以前に発症したケースでは、うつ病の発症率が上がっていました。

 

社交不安障害はうつ病の発症に関わる

そもそも社交不安障害は若い頃に発症し、寛解(症状が良くなること)は少ないと言われています。そして、海外でその5割が社交不安障害のあとうつ病になっていたことがわかりました。

 

社交不安障害とうつ病が併発すると

それでは社交不安障害とうつ病が同時に発症するとどのようなことが起きるのでしょうか。

自殺のリスクが高まる

うつ病を発症すると、自殺企図(自殺の計画)をする可能性が高まるのが大きな問題とされています。海外の研究ではうつ病と社交不安障害を併発した5割が自殺企図をしていたことがわかりました。これは、社交不安障害のみを持っている人より6倍も高い数字です。

 

症状が重くなる可能性がある

社交不安障害とうつ病を併発すると日常で必要な機能が損なわれやすいこともわかって今す。社交不安障害のみの人と比べて7倍近くになるという調査結果もあります。

また、医療機関を受診する人も増えることから、それだけ当事者の方に負担がかかっていることがわかります。

 

予後が悪い

社会不安障害とうつ病が併存すると、持続や最初のリスクが2倍になると報告されています。また、社交不安障害と一緒に発症するうつは「治療抵抗性うつ」と呼ばれるものが多いです。

 

うつ病のリスクを避けるために

早い段階での社交不安障害への治療が必要になってきます。社交不安障害は知名度が低く、なかなか治療に結びつきません。しかし、きちんと早期に気分障害に気がつき治療計画を立てることで、負担を減らすことができます。

 

まとめ

社交不安障害とうつ病の併発の多さやリスクの高さはわかったでしょうか。

社交不安障害の早期治療や、うつ病と診断されたときに社交不安障害も疑うことで、その後少しでも生きやすくなれるかもしれません。

社交不安障害の知名度が上げることは、多くの人を生きやすくすることにつながります。

 

参考文献

城間, 清剛, 29.うつ病患者における社会不安障害併存に関する検討(一般演題,第48回日本心身医学会九州地方会演題抄録(2)), 一般社団法人 日本心身医学会

心身医学, 2010, Vol.50 (9), p.872-873

大野裕, 社会不安障害とうつ, フジメディカル出版,ストレスと臨床, 2002 (12), p.34-37

朝倉聡, 社交不安症とうつ病, メディカルレビュー社, DEPRESSION JOURNAL, 2016, Vol.4 (2), p.64-67

多田 幸司, 社交不安障害の併存症研究―気分障害を併存する症例の特徴について, 医学書院, Seishin igaku. Clinical psychiatry, 2013-05-15, Vol.55 (5), p.427-435

 

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mido

NeBA MEDIAリーダー。慶應義塾大学総合政策学部1年。大学で認知心理学と視線処理を用いた、定量的な自閉症の診断を研究しています。ASD当事者。概日リズム障害、不登校なども経験済み。中高時代はカナダ・BC州に在住

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