統合失調感情障害って聞いたことありますか?
統合失調症とは違うの?感情って何?と思われた方も少なくないでしょう。
と言うわけで、統合失調感情障害のまとめです!
もくじ
統合失調感情障害の定義(DSM-5から勝手に簡略)
A.統合失調症の基準A(妄想、幻覚、言語の障害、酷くまとまりのない行動、マイナスの思考が1ヶ月以上続く)と同時期に気分エピソード(抑うつエピソードか躁エピソード)が存在する
B.気分エピソード(抑うつエピソードか躁エピソード)がなく、2週間以上幻覚や妄想が現れた時期が存在する
C.気分エピソードは疾患の半分以上の期間に存在する
D.他の疾患や物質によるものではない
統合失調感情障害の症状
一言で言うと「統合失調症と気分障害が同時に現れる疾患」です。
統合失調症の症状
統合失調感情障害では統合失調症の基準A(妄想、幻覚、言語の障害、酷くまとまりのない行動、マイナスの思考が1ヶ月以上続く)が現れます。
これ以外の基準は満たしていなくて良いです。
統合失調症について詳しく知りたい場合はこちら。
抑うつ・躁うつエピソード
興味が持てなくなったり、喜びを感じられなくなると言った症状は、統合失調症でもみられる症状です。
統合失調感情障害と診断されるには、明確に躁エピソードまたは鬱エピソードの基準を満たしている必要があります。
また、抑うつ・躁うつエピソードの現れる期間が半分以上なことも特徴です。これ以下の場合、統合失調症と診断されます。
鬱エピソードとは
1、抑うつ気分が一日中続くのがほとんど毎日。自分で悲しい、絶望、空っぽと感じるか他の人に言われる
2、楽しみを感じなくなる。興味がなくなる
3、体重の急激な増加または減少
4、不眠・仮眠がほとんど毎日
5、精神運動の興奮または遅れ
6、疲れやすい。エネルギーがないように感じる
7、ほぼ毎日価値がないように感じる
8、集中力がなくなる
9、死にたい気持ちが強くなる
躁エピソードとは
・普通でなく、継続的に気分が高揚したり、開放的な気分になったり、怒りやすくなる
・普通でなく、継続的にゴールに向かった行動や気力が続く
・一週間以上続き、ほぼ毎日症状が出る
下の3つ以上が当てはまる
・自分の自信が誇張された状態
・睡眠時間の減少
・よく話すようになる
・アイデアが飛んだり、考えが疾走する 観念奔逸または思考促迫
・注意散漫
・ゴールに直結した行動が増える、精神運動的に興奮する
・よくない結果になりそうなことをする
統合失調感情障害のその他症状
自殺
統合失調感情障害を持つ時との自殺率は5%ほどあります。
特に抑うつ症状を持っている場合は注意が必要です。
有病率
統合失調症の1/3程度、1000人に3人ほどとされています。成人した後あたりに発症することが多いです。
予後
統合失調症よりは良いと言われています。
参考文献
Diagnostic and statistical manual of mental disorders: DSM-5. (2013). Washington, DC: American Psychiatric Publishing.