精神疾患

抜毛症(トリコチロマニア)

抜毛症って知っていますか?

言葉の通り、毛を抜いてしまう症状なんです。

それだけ聞くと、え?疾患なの?と思われるかもしれませんが、放っておくと髪の毛が生えてこなくなってしまうなど、様々な弊害が現れます。

 

あまり知られていない抜毛症について解説していきます。

 

抜毛症の定義(DSM-5より勝手に翻訳)

 

a.再発的に自分の毛を引き抜き、毛を失う結果につながっている

b.毛を引き抜く行為を止めよう、または減らそうと何回も試している

c.毛を抜く行為がストレスを生じさせたり、社会的・職業的に障害になっている

d.他の病気の症状ではない

e.他の精神疾患で説明されない

 

抜毛症の症状

 

抜毛症はその漢字の通り、自分の毛を抜いてしまう症状です。髪の毛以外にも、毛の生えいる場所なら含まれます。眉毛や睫毛などがその例になります。脇の下や、顔、隠部などの毛を抜いてしまうケースも報告されています。

 

不安や退屈さが毛を抜くことで和らいだり快感に変わるために行っているのが主な理由だと言われています。満足感につながっていくのです。

 

毛を抜く行為の期間は一日中、何時間かずっと行ったり、数ヶ月・数年続いたりと様々です。症状の重さも変わりますが、一生続くことがあります。定義では「毛を失う」とありますが、これは端から見ると異常がない様に見えることも多くあります。抜毛症の人は、隠したり、カモフラージュしようとしていることも多いため、発見が難しいのです。

 

またこの疾患は、毛を抜く行為によってマイナスな感情が生まれていたり、学業や社会活動で障害が起こっているときに診断されます。とくに髪の毛を抜くことを辞めたいと感じている方が多く、嫌悪感によってストレスになっていることもあるのです。

 

抜毛症のその他の症状

 

毛は一部が全てなくなるか、薄くなってしまっていることが多いです。更に、毛が生えてこなくなってしまうこともあるので注意が必要です。

 

また、抜毛症を持っている人は、皮膚かきむしり症や爪を噛む行為、唇を噛んだりなどの症状も併発していることが多いです。強迫性障害へのリスクも高くなっています。

抜いた毛を呑み込んでしまう場合、胃や消化器官で毛髪胃石をはみめとした問題が起こることがあるのでこちらも気をつけなくてはいけません。

 

他の強迫性障害、発達障害、精神障害がある場合には抜毛症には当てはまりません。発達障害は常同行動としての可能性が高いこと、精神障害によってはせん妄状態だったり妄想の可能性が高いからです。

 

病気として認識している人から、全く自覚がなく無意識的にしている人まで様々です。

 

 

抜毛症の有病率

 

12ヶ月以上症状の続く大人や青年は1~2%、つまり100人に1人ほどだと言われています。決してまれな疾患ではないのです。また。女性の方が男性より10倍ほど発症しやすいと言われています。

 

抜毛症の当事者

抜毛症の当事者の動画です。Youtubeに上がっている、仰天ニュースの動画がとてもわかりやすいのでシェアします。

参考文献

Katharine A. Phillips, , Phillips, K., Stein, D., & 9月, 最. (n.d.). 抜毛症(抜毛癖) - 10. 心の健康問題. Retrieved October 09, 2020, from https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/10-心の健康問題/強迫症および関連症群/抜毛症-抜毛癖

Diagnostic and statistical manual of mental disorders: DSM-5. (2013). Washington, DC: American Psychiatric Publishing.

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mido

NeBA MEDIAリーダー。慶應義塾大学総合政策学部1年。大学で認知心理学と視線処理を用いた、定量的な自閉症の診断を研究しています。ASD当事者。概日リズム障害、不登校なども経験済み。中高時代はカナダ・BC州に在住

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