自分のIQ (知能指数)ってどのくらいなんだろうって思ったことはありますか?
最近テレビとかでよく聞くし…。発達障害ってばらつきが出るっていうし…。
私もずっと気になってました。
というわけで、自閉症スペクトラム障害持ちの大人(19歳笑)ですが、ウィスラー式知能検査を受けてみました。
もくじ
ウィスラー式知能検査とは
知能検査(IQ )を測るテストは実は何種類もあります。そして、テストにより対象年齢やIQ の点数が変わってくるのです。
私の受けたのはWAIS-IVと呼ばれるテストで、ウィスラー式という方法になります。この検査は16歳から90歳までの知能を測るものになっています。
ちなみにWISC-IVは5歳〜16歳11ヶ月WPPSI-III は2歳6ヶ月〜7歳3ヶ月が対応になっています。
偏差値で知能指数を出すのが特徴です。
言語性、動作性の2つに分かれており、それぞれのIQが算出されます。
また、WAIS-IVでは言語性、動作性以外にも言語理解、知覚統合、作動記憶、処理速度の4つの分類があります。細かい分類があることで、自分自身の得意や不得意を理解することができます、
ウェクスラー式知能検の点数のめやす
非常に高い | 130~ |
高い | 120~129 |
平均の上 | 110~119 |
平均 | 90~109 |
平均の下 | 80~89 |
低い | 70~79 |
非常に低い | ~69 |
偏差値は100を中央値とし、標準偏差が15になるように点数が出ます。先ほどご紹介したビネー式知能検査よりは点数が少し低く出ます。

ビネー式知能検査とは
日本では「田中ビネー知能検査」が一般的になっています。対象年齢は2歳から成人です。
年齢齢に応じた問題になっているのが大きな特徴です。各年齢の子供の大半が合格する問題が課題とし、1歳から13歳まで順番に出題します。そして、正解した課題から精神年齢を推定し、そこから実際の年齢と比べて知能指数を出します。
そのため、子供がどのくらい発達しているのかを見ることができます。年齢的にその子の知能が何歳くらいなのか、具体的に何をしたら良いのかがわかるとされています。
田中ビネー知能検査の点数のめやす
この知能検査での特徴は子供はどの発達段階かを知れることですが、目安となる点数は以下の通りになっています。
最上 | 141~ |
上 | 125~140 |
中の上 | 109~124 |
中 | 93~108 |
中の下 | 77~92 |
下 | 61~76 |
最下 | ~60 |
ビネー式では標準偏差は16となっています。
そのため、この後紹介するウェクスラー式と比べると若干点数が高く出ます。
キャッテル式知能検査
標準偏差がなんと24です。そのため、100以下の知能指数は低く、100以上の知能指数は高く出る傾向にあります。テレビや書籍で使われる「IQ150」や「IQ200」といった数字はこのキャッテル式のことが多いです。大きく数字を見せたい時に使われます。
こちらのサイトが標準分布と知能指数についてわかりやすくまとめていらっしゃるのでぜひ参考にしてください
https://lscharlie.exblog.jp/24476736/
知能指数の測り方
WAIS-IVでは
- 言語理解
- 知覚統合
- 作動記憶
- 処理速度
の4つの分野の知能指数とを測り、そこから合計を出すものです。
各分野の説明は以下の通りです。問題の詳細は上げていいのかがわからないので私の感想をつけておきます。
言語理解
言語による理解力、推測力、思考力に関する指標。
言語コミュニケーションをとる、推測する能力に関わります。

知覚統合
視覚な情報を理解や把握する力、視覚情報に合わせて体を動かす力を測ります。

作動記憶
一時的な情報を記憶、処理する能力です。いわゆるワーキングメモリというやつです。集中力に関わります。

処理速度
情報を処理するスピード

受験した場所
私は心理テストを行ったりカウンセリングをしている場所で受けました。
値段は1万円ほどだったと思います。検査のためではないので自費でした。

当日の様子
一対一で行われるので、個室に案内されました。最初に受験目的や個人情報の確認をし、その後すぐIQ テストが始まりました。
検査を行う方と話し合う形式で、とてもリラックスすることができました。
テストといっても学校のテストのような雰囲気は全くありませんでした。
ネットのIQ テストとの違い
ネットによく上がっているIQ テストは、WAIS-IVの一分野でしかないなあ、と感じました。
4つの分野の中には、思考力を問う問題や、対話式でないとできないもの、書かないとできないものなどがありました。
ネットのでは測れないものがほとんどだったので、正確なIQ を知りたければ受ける価値は十分にあると思います。
結果
結果は3週間後に送られてきました。
気になる結果は・・・。
意外に言語理解が高かったり、ほとんどばらつきがなかったり、自閉症スペクトラム障害感がゼロな結果に。
中でも私のワーキングメモリ の点数で「算数」と「それ以外」がここまで差が出るのは1%くらいだとか。
ワーキングメモリは得意だけど、算数が苦手だったり、文系脳なのかなあなんて思ってみていました。
ここには載せませんが、5ページほど非常に細かくフィードバックしていただき、とても参考になりました。
感想
私的には発達障害感満載の凸凹の結果が出てくるかなあと思っていたので少し意外でした。
テスト自体もとても楽しんで受けることができたし、気になっていた自分の知能指数がわかってよかったです。
自分の凸凹が気になるかた、知能指数を調べてみたい方はぜひWAIS-IVを一度受けてみてはいかがですか?
参考文献
田研出版株式会社. (n.d.). Retrieved November 15, 2020, from http://www.taken.co.jp/vinv.html
WAIS™-IV知能検査: 検査詳細: 心理検査: 日本文化科学社. (n.d.). Retrieved November 15, 2020, from https://www.nichibun.co.jp/kensa/detail/wais4.html
野村総一郎他, 標準精神医学, 第5版, 医学書院, 2012.
武田雅俊, 精神医学マイテキスト, 第2版, 金芳堂, 2014.