発達障害

発達性協調運動障害

発達性協調運動障害という言葉は普段あまり耳にしない言葉かもしれませんが、世界的に5〜6パーセントいるそうで(DSMー5による)20人に1人がこの障害を持つという計算になります。
それでは具体的にどの様な障害で、どの様な困りごとがあるのか見てみましょう。

定義(DSMー5による)

A.協調運動技能の獲得や遂行が、その人の生活年齢や技能の学習及び使用の機会に応じて期待されるよりも明らかに劣っている、その困難さは、不器用(例、物を落とす、またはぶつかる)、運動技能(例、物を掴む、はさみや刃物をつかう、書字、自転車に乗る、スポーツに参加する)の遂行における遅さと不正確さによって明らかになる。

B.診断基準Aにおける運動技能の欠如は、生活年齢にふさわしい日常生活活動(例、自己管理、自己保全)を著明及び持続的に妨げており、学業または学校での生産性、就労前及び就労後の活動、余暇、および遊びに影響を与えている。

C.この症状の始まりは発達障害早期である。

D.この運動技能の欠如は、知的能力障害(知的発達症)や視力障害によってうまく説明されず、運動に影響を与える神経疾患(例、脳性麻痺、筋ジストロフィー、変性疾患)によるものではない。

症状

発達性協調運動障害の人は協調運動を苦手としますが、協調運動には体全体を使う粗大運動と、指先を使う微小運動の二つに分けられます。粗大運動は移動の際(歩行や何もないところで転ぶことや自転車に乗れないなど)や子供の時で言えば体育の時間苦労します。微細運動は例えばボタンがかけられない、箸がうまく使えない・・・などで苦労します。もう少し細かく見てみましょう。

幼児期

・滑舌が悪い
・塗り絵がうまく塗れない
・ハサミ・ノリがうまく使えない
・階段の昇り降りが困難
・着替え
・遊具の使用

学童期

・マスや行に字が収まらない
・筆圧の調整がうまくできない、字が汚い(自分でも読めない)
・消しゴムを使うと紙がビリッと破けてしまう
・定規・コンパス・ハサミなど文具の使用が苦手
・楽器操作が苦手(両手別々の動きをする事が苦手)
・体育(ボール遊びや縄跳び、ダンスなど全身を使う競技)が不得意
・姿勢が悪い

成人期

・料理
・メイクアップ・髭剃りなどの整容
・書字
・細かい作業が出来ない

他にも発達性協調運動障害を持っている人は人によって様々なことに悩んでいると考えられます。
周りの支援が必要であったり、出来ないことを否定するのではなく暖かく本人を見守るという姿勢が大切です。

 

分類・検査・診断

運動機能は子供に粗大運動と微細運動を子供にしてもらい評価します。
片足立ちがうまく出来ない、顔を固定した状態で動くものの追視ができないなど、神経系の機能分化の発達の未熟さがこの障害では特徴として挙げられます。

 

対応・治療

苦手な協調運動の練習を行う場合、スモールステップで本人のペースに合わせて行う事が必要です。本人のやる気を削がない様、得意なスキルや苦手ではないスキルを活用して苦手さを補完するやり方を見つけるのがベストです。

 

発達性協調運動障害を抱える人は日常生活の中でできない事が多く「なぜ自分はこんなにダメなんだ」と自己肯定感を失う機会が多いです。ですができない事よりも、自分が得意としていることに目を向ける様にする事で、生きやすさが促進されると思います。

出典

DSMー5
標準精神医学

論文
日本教育心理学会 公開シンポジウム
発達障がいにどう向き合うか
―― 特別な配慮を必要とする児童・生徒の現状と学校適応 ――
不器用な脳􏰀 ―身体性から考える神経発達障害―
中井昭夫
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arepj/56/0/56_315/_pdf

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