もっと知ろう 精神疾患 解離性障害

人間の自己防衛・病的解離について

解離という言葉を知っていますか?解離性障害という言葉を聞いたことはありませんか?

私たちがストレスを感じた時に起きる症状で、日常的に経験しているものです。

しかしこの「解離」。精神疾患の兆候にもなります。

解離とはなんなのか。どこからが病気なのか。わかりやすく解説していきます。

ポイント

  • 解離は異常な心理ではなく、日常的に起こる
  • 病的な解離は防御反応

解離とは何か

 

解離とは一言でいうと、「自分は自分である」という認識がなくなってしまうことです。

主に、記憶や意識、感覚、感情、行動などが自分から離れてしまうことを指します。

 

健康な人にでも起こる解離

実は解離という現象は私たちが日常的に経験しています。

授業が退屈で、別のことを考えた経験、ありませんか?

ゲームに熱中しすぎて、友達が話しかけているのに気がつかなかったり。

心配事があって、会話を全く覚えていなかったり。

これも解離の一種なのです。ちなみにこのような日常的な解離を非病的解離と言います。非病的解離は誰にでも起こることで、特に問題はありません。

 

ちなみに自閉症スペクトラム障害を持っている人も病的ではない解離を起こすことがあります。

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病的解離は防御反応

しかし、病的な解離というものも存在します。これが病的解離です。

人間は苦しいことや辛いことを経験しますよね。

経験した出来事があまりにも辛く苦しいときにストレスを感じ、その結果として解離は起こると言われています。

自分自身の辛い経験を自分から切り離すことで、自分のことを守っているのです。

例としては、災害、虐待、レイプ、死別などが挙げられます。

 

こんな症状に気をつけよう

解離の症状によって、何か日常に支障をきたすとき、それは解離性障害となります。

特に思考・感情・行動に解離が見られる時がこれにあたります。

自然に治るものありますが、解離中に自殺などをしてしまうケースもあるのです。

解離性障害には主に3つの種類があるので、基本的な特徴をご紹介します。以下の症状に心当たりがあれば、専門家に相談するようにしましょう。

 

解離性健忘

ある期間の記憶を忘れてしまう。今までの生活を忘れてしまうこともあります。

一方、一般常識や生活習慣は覚えているのが特徴です。

「虐待されていた時の記憶がない」「10代のことを覚えていない」などはこれに当たります。

解離性同一障害

かつて「多重人格」と呼ばれていた疾患です。

自分の中に2つ以上の人格が存在してしまうことを指します。別の人格は全く別の人のようで、記憶はありません。

人格は実年齢より幼いこともありますし、性別が変わることもあります。

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離人感・現実消失症

自分自身の意識や存在が感じられなくなります。周囲がスクリーンに映った映画のように感じます。

 

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まとめ

意外とわからない「病的解離」についてでした。

解離自体は珍しいものではなく、また、私たちの心を守る大切な機能です。

しかし、何か強いストレスに晒された時、日常に支障をきたすこともあります。解離状態になることは体からのSOSなのです。

 

参考文献

David Spigel,  解離症群の概要, MSDマニュアル プロフェッショナル版,https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/08-精神障害/解離症群/解離症群の概要, 2015.

武田雅俊, 精神医学マイテキス , 金芳堂, 2017.

上島国利, 最新図解やさしくわかる精神医学, ナツメ社, 2019. 

 

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mido

NeBA MEDIAリーダー。慶應義塾大学総合政策学部1年。大学で認知心理学と視線処理を用いた、定量的な自閉症の診断を研究しています。ASD当事者。概日リズム障害、不登校なども経験済み。中高時代はカナダ・BC州に在住

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