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【書評】ケーキの切れない非行少年たちを読んで

『ケーキの切れない非行少年たち』は医療少年院という非行・犯罪を犯した子供達を矯正する施設での話だ。ここにいる子供たちは発達障害・知的障害を患っている子も数多くいるという。詳しく本の内容について見ていきたい。

「ケーキが切れない」とは?

『ケーキの切れない非行少年』という本の題名が気になり、私は初め本を手に取った。非行少年がA4に丸が描かれた紙を渡され「ここに丸いケーキがあります。3人が食べるとしたらどうやって切り分けますか?皆が平等になるように切ってください。」と伝えられたところ、非行少年は正確に切り分けることができず歪んだ線しか書くことができなかった。これは非行少年の多くは発達障害知的障害を患っている故、認知機能が弱く正確な線が書けなかったことがわかる。またこの事から非行少年は単に「悪意」があって非行・犯罪を犯しているのではなく、障害による認知の歪み故に強盗・強姦・殺人事件を起こしていることが理解できる。

非行少年の共通点

非行少年少年の共通点を6点挙げる。

・認知機能の弱さ

見たり聞いたり想像する力が弱い、というのが特徴の一つにある。このことから非行少年は相手が自分のことを睨んできた・自分の悪口を言ってきた、と被害妄想をして、攻撃することがあり傷害事件に繋がるということが多々あるそうだ。

・感情統制の弱さ

感情統制できないと認知機能も働かないのだが、非行少年たちは感情統制が苦手故に正しい判断もできなくなり不適切な行動を起こしてしまうということが多々ある。また非行少年はいじめなどにあいストレスを人よりも多く抱えていることから、ストレス発散として猥褻行為をしてしまう・・・という事例もあるそうだ。

・融通の利かなさ

融通が効かない、言い換えれば頭が固いということだが、頭が硬いと自分の行動の選択肢が少なくなりがちである。お金が必要だが持っていないと言う際に普通の子ならばアルバイト・親族から借りる等複数思い浮かぶだろうが、非行少年は選択肢が「強盗」しか思い浮かばない故盗みに走ってしまうこともあるそうだ。

・不適切な自己表現

非行少年は認知に歪みがある故に、「自分は嫌われている」と被害妄想を起こすことも多いそうで他者と自分の適切な距離感を認識できていないことがあるという。それ故不適切な自己表現を行なってしまうそう。

・対人スキルの乏しさ

非行少年の中には発達障害・知的障害故にコミュニケーションが上手くいかない事があり、いじめにあうことや異性との関係がうまくいかないことが数多くあるという。そのストレスから性犯罪を起こしてしまうことも多いそうだ。

・身体的不器用さ

身体の動きがうまくできない故にスポーツができない、仕事ができず職を失う・・・などという事例が多いようだが「発達性協調運動障害」故である事が多々あるそうだ。

 

今後変えていくべき教育の姿

それでは今後飛行少年に対してどのような教育を行っていけば良いのか?非行少年はが実際に改心しようと試みたきっかけは

・家族のありがたみ、苦しみを知った時

・被害者の視点に立った時

・将来の目標が決まった時

・信用できる人に出会えた時

・人と話す自信がついた時

・勉強がわかった時

・大切な役割を任されたとき

・勉強に集中できるようになった時

・最後まで諦めずにやろうと思った時

・集団生活の中で自分の姿に気がついた時

などだそうである。彼らにこう思ってもらえる機会をより多く作っていくことが必要である。

また非行少年に勉強を教えるのではなく、「教え合い」をさせることで、彼らは人から頼りにされたい・認められたいという承認欲求を満たし円滑に学習を進めることができるそう。また認知機能を向上させるトレーニングを行う支援もしているそう。

非行少年の中には発達障害や知的障害の子も多く、学校の勉強についていけなかった、周りから馬鹿にされた、虐められたなどの経験を持っている子が非常に多数だそう。そんな彼らは自己肯定感が低い傾向にあるので、「自己評価の向上」を目指しながら彼らのペース・能力に合わせた教育をしていくことが今後求められる。

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