精神疾患 統合失調症

統合失調症

統合失調症は精神医学の最大のテーマの疾患と言われています。歴史はいですが、まだ解明されていないことがほとんどです。以前治らないとされていましたが。少しづつ治療法は確立されており社会復帰も可能になっています。

 

<定義>

まずは統合失調症の定義について見ていきましょう。

ICD-10

A)思考の障害 ー考想化声(思考反響)および考想被影響体験

B)特徴的な妄想

C)特徴的な幻聴

D)奇異な妄想

E)その他持続性の幻覚

F)会話的思考障害及び会話の障害

G)緊張病性行動

H)陰性症状

I)個人の日常的行動における変化

 

 

DSM-5から勝手に翻訳

A)以下の症状が一ヶ月以上

1妄想2幻覚3言語の障害4酷くまとまりのない行動5マイナスの症候

B)仕事や人間関係、自分の管理などのレベルの低下

C)継続した兆候が6ヶ月見られる

D)統合失調感情障害やうつ病、双極性障害と診断されない

E)薬の影響でない

F)自閉症スペクトラム障害やコミュニケーション障害を持つ場合、妄想か幻覚ともう一つ症状が1ヶ月以上認められること

 

<症状>

それでは症状の詳しい説明です。統合失調症の症状は大きく分けて以下の二つがあります。

  • 陽性症状
    • 幻覚、妄想、自我障害、させられ体験などの異常体験、滅裂思考、興奮、混迷
  • 陰性症状
    • 自閉、社会的引きこもり、感覚麻痺、自発性欠如、思考内容貧困化

 

思考の障害

自分の思考が自分のものでないと感じる

自分の考えが奪われたと感じる

自分の思考が頭の外に拡散されていると感じる

 

妄想

妄想:被害的な思考が多い

妄想気分(不安緊張感)妄想知覚(変な意味づけ)、関係妄想

世界没落体験→自殺を企図

させられ体験

人の意思によって影響されていると思い込むことである

 

幻聴

幻聴が最も多い。語りかけてくるもの、噂話、自分の考えや行動の批判、自分の考えていることが声になるわからない場合も

 

奇異な妄想

文化的に不適切で全くありえない妄想

注察妄想、宗教妄想、披毒妄想、追跡妄想、嫉妬妄想、血統妄想、心気妄想など

 

その他幻覚

幻視:少ない。人の姿や顔が多い。小児で多い

幻覚:体感幻覚、脳が解けるなどの身体的異常感覚。被害的意味づけをされやすい。

 

形式的思考障害または会話の障害

思考にまとまりがなくなる

話すことを中断。「考えが奪われてしまった。」

省略的、曖昧

新しい言葉をつくる

思考の流れが完全に止まる

 

会話の障害

滅裂なことをかなす。説明のつかない話題変更など、会話の部分間に論理的関連がない。

問いの応答が的外れになっている

 

緊張病性障害

異常体験中興奮を示す→破壊行動、衝動行動

常同姿勢 同じ姿勢を撮り続ける

拒絶症 動かそうとする指示に対し、理由のなさそうな行動をとる

混迷:意識が保たれた状態で動かなくなる

 

陰性症状

不安や緊張が多い

相反する感情が同時に存在することもある

感情が鈍感になる

自閉的になる

不自然な感情表出が見られる(意味もなく笑うなど。)

 

<その他特徴>

定義されている以外によくある特徴・傾向をご紹介します。ここであげるものはICD-10でメインの症状とはされていませんが、統合失調症でよく見られるものです。

 

知能

記憶、注意、実行機能などの認知機能の低下

判断能力の低下の可能性

 

自我:自分の考えが自分のものであるという認識の障害

自生思考:自分の考えでない考えがひとりでに浮かぶ

自分と外界の境界も障害に

離人体験

 

意欲

自発性消失

 

病識

ないが、異常体験に関しては批判する意見が出ることもある。

 

前駆期

落ち着きのなさ、抑うつ、不安、思考・集中困難。エネルギー欠如、仕事能率の低下。引きこもり

病院に訪れることはすくない

陽性症状は数年遅れて始まる

 

<分類>

 

 

統合失調症は、その症状や経過によって種類があります。ここでは、ICD10の分類をご紹介します。

 

画像:ICD-10精神科診断ガイドブックより

破瓜型

思考形式障害と感情の障害

思考は解体、まとまりがない

思慮に駆けた行動(高慢な態度を取ったり、悪戯、自己満足的だったりする)

行動の障害 脈絡のない行動

行動が感情を持っていないよう

10代後半に多い

異常状態→陰性症状

予後が悪く、長期入院している人の中にはこの型が多い

 

緊張型

緊張症候群が中心。

多動や混迷など正反対の症状が交互に現れることもある

カタレプシー、反響言語、反響動作、拒絶症など

先進国ではまれ

 

妄想型

妄想・幻聴がメイン

幻匂・幻味などがあることもある

被害妄想が中心

陰性症状は軽い

発症年齢が遅い(20代、30代)

予後はよい

 

統合失調後抑うつ

統合失調症の基準を満たさなくなっている

うつ病エピソードがある

統合失調感情障害とは異なる

 

残遺型統合失調症

・統合失調症の診断基準を満たさない

・下のうち4つの症状が1年以上存在

精神運動性緩急化あるいは活動低下

感情鈍麻

受動性及び自発性の低下

会話量やコミュニケーションの低下

表情・アイコンタクトなどの非言語コミュニケーションの低下

 

単純型

行動上の変化、陰性症状、社会機能障害の低下が進行性

奇妙な行動

社会の要求を満たす能力がない

陰性症状が発展

<有病率>

0.7~1.4%ほど

120人に1人

青年期での発症が多い

10歳以下や40歳以上の発症例は少ない

女性では40歳を過ぎても発症することあり。

 

 

 

参考文献

標準精神医学

ICD-10精神科診断ガイドブック

 

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mido

NeBA MEDIAリーダー。慶應義塾大学総合政策学部1年。大学で認知心理学と視線処理を用いた、定量的な自閉症の診断を研究しています。ASD当事者。概日リズム障害、不登校なども経験済み。中高時代はカナダ・BC州に在住

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