チック障害やトゥレット症候群とは何か知っていますか?聞いたことはありますか?
神経発達症という神経の症状の一つですが、あまり知名度は高くありません。初めて聞いた方も多いでしょう。
しかし、10人に1人は何らかのチックの症状があると言われているほど、すごく身近な症状です。
ここでは身近だけどあまり知らない、チック障害・トゥレット症候群についてのページになっています。
もくじ
チック・トゥレット症候群とは
チックの症状はどんなものがあるのでしょうか?
一言で言うと、突然起こる、すばやい繰り返しの同じような動きや声の発作です。動きにはリズムや決まりはありません。
チックは自分である程度ならコントロールすることができるけど、本人の意思や周りの育て方に問題があるわけではありません。そのため、チックの症状が出ても叱らずに落ち着いていることが大切です。
チックは心の状態によってある程度は左右されるとも言われています。ストレスのかかりにくい環境を用意することも大切になっています。
チックの症状
それでは症状についてみていきましょう。チックには主に4種類の症状があります。
単純運動チック
短い期間で起こるチックです。
まばたきや、首を急激に動かす、肩すくめ、顔しかめなどの症状が現れます。
単純音声チック
単純運動と同じく、短い期間で起こるチックです。
せきをする、鼻をクンクンする、鳴らすなどの症状が現れます。
複雑音声チック
長い期間で起こります。単純チックの組み合わせになっています。
顔の表情を変える、跳ねる、触る、物の匂いを嗅ぐといった症状であらわれます。
複雑音声チック
状況に合わない語句を繰り返したり、最後に聞いた語句の繰り返しを行う症状です。
重症例だと汚言症(汚い言葉を行ってしまう)になることがあります。
ここでは分かりやすいように、チックの症状についての動画をご紹介します。1つ目は外国の、2つ目は日本での動画です。どちらも当事者の方が出演していらっしゃいます。
チックは4〜6歳で始まることが多く、10歳ごろが一番症状が現れるとも言われています。大人になるにつれて症状は減っていきますが、100人に1人ほどは大人になっても症状が残ります。
大人での発症はほとんどありませんが、うつ病や双極性障害、物質乱用を持っている時には現れることがあります。
繰り返しますが、チックは消して珍しい症状ではありません。チックの症状自体は10人に1人が持っていると言われています。
次に紹介するトゥレット症候群でも1000人に3〜8人はいると言われています。
チック障害・トゥレット症候群の分類
チック障害・トゥレット症候群は主に3種類に分類されます。
どれもチックの症状が主なことには変わりがないのですが、チックの内容や発症期間などによって名前が変わっていきます。
トゥレット症候群
運動チックと音声チックが一年以上続くケースです。青年期に悪化することがあります。基本的に18歳未満で発症し、薬の影響でないことが診断基準です。重症例だと汚言症を併発するとも言われています。
慢性運動性・音声チック障害
1年以上続くチックですが、運動か音声のどちらかしか症状が出ないものを指します。18歳未満で発症し、薬の影響でないことに加え、トゥレット症候群に当てはまらないことが条件になります。
一過性チック障害
1年以内に消失するチックです。トゥレット症候群・慢性運動性・音声チック障害に分類されないことが診断の条件になっています。
他の病気
子供でチックがみられる時は、注意欠陥・多動症、強迫症、不安症、学習障害を持っている可能性があります。
チックの当事者の気持ち
チック障害やトゥレット症候群を持つ人たちは、周りの人の理解のなさから偏見にさらされることもあります。
ここでは、ネットでチックについて発信されている当事者の方々をご紹介します。
やりたくてやっているわけじゃない!大声が出たり、体が動いたり…意に反して起こるチック。正しい知識と理解で受け入れて〜NPO法人日本トゥレット協会
詳しく知りたい!
もっと詳しく知りたいなら、こちらのサイトもみてみましょう!
チック症とは?原因と症状の種類、診断基準と治療法、受けられる支援 | 就労移行支援事業所チャレンジド・アソウ
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/23-小児の健康上の問題/小児における神経疾患/小児と青年におけるトゥレット症候群とその他のチック症
参考文献
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